タスポ(TASPO)の問題点③ システム導入費用と利権

システム導入費用と利権

全国のたばこ自販機は約56万台です。タスポ導入という取り組みは、全国にあるすべてのたばこの自動販売機に、成人識別機能をもたせるという大規模なものです。

 


新型自販機の「タスポ」対応型はこれまでのものより2〜3割高くなり、旧型を改造すると7万円ほどかかるそうです。このため、たばこメーカー貸与の自動販売機の切り替えはスムーズに行っても、販売店所有の自動販売機については、費用がかかるから周囲の状況を見て判断するというように、拒否するところが多かったようです。

 


当初は、自販機の切り替えに強制力がありませんでした。そのため日本たばこ協会などが、財務省理財局たばこ塩事業室長あてに、すべての販売店で「タスポ」稼動が達成できるよう陳情。これを受けて、財務省理財局長がたばこ小売販売業者に「タスポ」導入に協力するよう行政指導を通達しました。

 


結果的に2008年7月1日以降、「タスポ」識別装置のない自販機の設置は認められず、違反者には営業停止や販売許可取り消しの行政処分を科すことになっています。

 


今回の、 タスポカードのシステム構築から運営までの総費用は800億~900億円にものぼるといわれています。 国家規模的な一大事業ともいえますね。

 


カードの運営主体は、日本たばこ協会、全国たばこ販売協同組合連合会、日本自動販売機工業会の3者です。システムの開発・運営には、NTTデータ、 NECトーキン、NTTドコモ、大日本印刷、トッパンホームズ、トランスコスモス、日立製作所、ベルシステム24といった大手企業がかかわっています。

 


また、タスポカードに搭載される電子マネー「ピデル」に関しては、カード会社大手の(株)JCBが、社団法人日本たばこ協会からの委託を受けて開発しています。

 


たばこ対策にかかわっているのは厚生労働省です。国民の健康問題を取り扱うのが厚生労働省の役割の一つですから。しかし、たばこ事業の所管官庁は財務省です。たばこは価格の6割が税金で、国、地方合わせてタバコからの年間の税収は2兆円を超えています。直接税金にからむ事業ですので、財務省が管轄しているのです。

 


ri.jpg取れるところから確実に税金を取りたい財務省の考えが、タスポ導入による自販機切り替えにかかわる利益が見込めるタバコ周辺産業の思惑と合致し、タスポ対応型自販機への切り替えを強制することとなった感は否めません。業界と財務省のタッグマッチが「タスポ」導入の背景にあったと感じる人は多いのではないでしょうか。

 


未成年の喫煙防止には本来、家庭、地域、学校などとも協力し、総合的な取り組みが必要です。未成年者の自販機からのタバコ購入を、本気で問題視するなら、自動販売機そのものを撤去するという方向性もあったはず。結局、カードを作成するところ、自動販売機を作るところにお金が転がり込むようになっているような気がしてなりません。

 


ちなみに、小売店からは「“たばこ離れ”に拍車がかかるのでは」との懸念も根強いとのこと。このため、一部の自販機メーカーでは内蔵のカメラに顔を向けると、カードを使わずに目、口の大きさや配置、骨格の情報などから成人・未成年を識別する「顔認証たばこ自販機」を普及させる独自の動きもあり、メーカーによって成人識別の規格が乱立する可能性もでているそうです。

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